スキャナーやスマートフォンから名刺を取り込んでデータ化し、管理するための名刺管理システム。
名刺管理を紙やExcelで行っている場合、業務の煩雑化に悩む企業も多いのではないでしょうか。
名刺管理システムを導入すると、名刺を一元管理できるだけではなく社内の人脈を可視化し、業務を効率化できるといった効果が期待できます。
そこで本記事では、名刺管理システムのおすすめ10選を紹介します。導入するメリットやデメリットも解説するため、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
名刺管理システムとは
名刺管理システムとは、名刺をデジタル化して管理するためのシステムのこと。
従来では、名刺は紙媒体で交換されるのが一般的でした。手帳やファイルなどで保管、もしくはExcelに書き写して管理するケースが多かったでしょう。
しかし、それでは管理が煩雑で、必要な情報をすぐに取り出すことができないという課題がありました。
そこで名刺管理システムなら、スキャナーやスマートフォンを使用して名刺をデジタル化し、クラウド上で一元管理できます。
また、名刺の読み取りやデータ登録は自動化されるので、手動での入力が必要ありません。検索機能を備えているため、必要な情報を素早く見つけることもできます。
なお、ツールによっては、営業支援システムや顧客情報管理システムなどと連携して商談管理も行えます。
名刺管理システムを選ぶ際の5つのポイント
では、名刺管理システムを選ぶ際のポイントを5つみていきましょう。以下の5つのポイントです。
- 法人向けか個人向けか
- 料金プランや形態が適しているか
- 便利な機能が搭載されているか
- クラウド型かオンプレミス型か
- 情報漏洩の対策は万全か
法人向けか個人向けか
名刺管理システムには、法人向けと個人向けがあります。
法人向けは、複数のユーザーが共有できる機能があるため、チームで情報共有する場合に向いています。
名刺の管理以外にも取引先の情報や商談の記録、営業メールの配信などさまざまな機能を搭載しているのが特徴です。
一方個人向けは、名刺の整理を目的としており、料金も比較的安価です。社内における人脈の一元管理や営業支援システム(SFA)、顧客管理システム(CRM)との連携に非対応なケースが多いです。
法人向けか個人向けか、名刺管理システムを導入する目的に合わせた選択をすることが大切です。
料金プランや形態が適しているか
名刺管理システムには、月額料金制や年間契約制などさまざまなプランがあります。
サービスの利用範囲やユーザー数、名刺の管理枚数、オプションサービスなどによって価格は異なります。
また、初期費用は無料でも月額利用料やオプション料が発生し、数千円〜数万円になるツールも多いでしょう。
自社の予算や使用頻度に合わせて選択することが重要です。
便利な機能が搭載されているか
便利な機能が搭載されているかどうか、名刺管理システムを選ぶうえで大切なポイントです。名刺管理システムには、以下のような機能が搭載されています。
名刺の取り込み機能 | OCR(光学式文字認識)による自動読み取りやオペレーターによる取り込み |
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マルチデバイス対応・検索機能 | PCやスマホ、タブレットなどのマルチデバイスに対応 出先でも名刺管理が可能であり、検索機能を使うと目的の顧客情報が見つけられる |
名寄せ機能 | 同一人物の名刺を自動でまとめる |
営業支援機能 | 名刺情報をもとにした企業の組織ツリーや人事異動ニュースの表示、営業の案内メールの配信などで営業活動を支援 |
システム連携機能 | 名刺情報をSFAやCRMに取り込む、SNSとの連携など |
名刺管理システムには、上記の表のようにさまざまな機能があります。導入する目的に合わせた機能が搭載されているか確認しましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
名刺管理システムは、クラウド型とオンプレミス型に大別されます。
クラウド型は、外部のサーバーでデータを管理するため、スマホやPCからいつでもアクセスできるのがメリットです。自前のサーバーや定期的なメンテナンスは必要ありません。
一方オンプレミス型は、自社のサーバーにデータを保存するため、情報漏洩のリスクを抑えることができます。自社のセキュリティ対策や利用環境に合わせた選択が必要です。
情報漏洩の対策は万全か
名刺には、個人情報が含まれているため、情報漏洩には十分に注意しなければなりません。
名刺管理システムを選ぶ際には、セキュリティ対策が万全であることを確認する必要があります。
昨今、相次ぐ情報漏洩のリスクを少しでも抑えるために、データの暗号化やアクセス制限などの機能有無も把握しておきましょう。
おすすめの名刺管理システム10選
それでは、おすすめの名刺管理システム10選を紹介します。
- Sansan
- SKYPCE
- アルテマブルー
- メイシー
- 名刺de商売繁盛
- SmartVisca
- myBridge
- CAMCARD BUSINESS/li>
- トーニチ・ネクスタ・メイシ
- ホットプロファイル
Sansan
運営会社 | Sansan株式会社 |
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料金 | 要問い合わせ |
公式サイト | https://jp.sansan.com/products/ |
Sansanは、国内シェアNo.1を誇り、そのシェア率は83%を占める名刺管理システムです。
機能面が非常に充実した製品であり、名刺の管理や共有、活用ができます。
手動で名刺を入力する必要がなく、スマートフォンのカメラで撮影するだけで名刺情報を簡単にデータ化できます。
そのため、業務の効率化が図れ、生産性を高めることができるでしょう。
SKYPCE
運営会社 | Sky株式会社 |
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料金 | 要問い合わせ |
公式サイト | https://www.skypce.net/ |
SKYPCEは、「使いやすくて、安全」を実現した名刺管理システムです。
これまでの商品開発で培った使いやすさだけではなく、自社商品との連携によるセキュリティ対策の機能を備えています。
情報セキュリティ対策製品やクライアントシステムと組み合わせて利用することで、さらにセキュリティを強化できます。
そのため、絶対に漏洩してはならない情報を扱っている企業にとっては、安心して利用できるシステムといえるでしょう。
アルテマブルー
運営会社 | キャノンエスキーシステム株式会社 |
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料金(税込) | 初期費用:0円 月額費用:2,750円/ID |
公式サイト | https://ultimablue.jp/ |
アルテマブルーは、使い続けられることを最優先に考えたシンプル機能を備えた名刺管理システムです。
「使いやすさ」をとことん考えた機能であり、専門知識や導入前の準備は一切必要ありません。
そのため、導入後の管理も簡単で、社内の誰でもすぐに安心して利用できます。
メイシー
運営会社 | 株式会社もぐら |
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料金(税込) | 月額2,178円(ユーザー数無制限) |
公式サイト | https://maysee.jp/ |
メイシーは、業界最安値の名刺管理サービスです。
シンプルで使いやすい画面設計のため、社員教育も不要です。
名刺の枚数によって価格が変動し、使った分だけ料金がかかる安心設定です。
さらに、SalesforceやZoho CRM、Zapierなど、各種年賀状印刷サービスとの
データ連携機能も備えており、自由にユーザー側で機能の拡充ができます。
また、外出先で便利なiPhoneやAndroid用スマホ向けのアプリも提供しています。
こちらの企業(株式会社もぐら)はPマークの取得企業であり
セキュリティ対策も万全のため安心して利用できます。
使いやすさ、安価さ、セキュリティ対策の徹底と、名刺管理において大変重要なポイントを抑えているサービスです。
名刺de商売繁盛
運営会社 | ヤマトシステム開発株式会社 |
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料金(税込) | 月額33,000円 |
公式サイト | https://www.nekonet.co.jp/service/meishi-hanjyo |
名刺de商売繁盛は、名刺を管理から活用に変える名刺管理システムです。
メール配信を活用する機能があるため、名刺情報からそのままメルマガを配信できます。
そのため、顧客のデータベースから業種や役職などでターゲットを絞り込むことができ、効果的なアプローチが実現できます。
SmartVisca
運営会社 | 株式会社サンブリッジ |
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料金 | 初期費用:0円 月額費用:1,300円 |
公式サイト | https://www.sunbridge.com/smartvisca/ |
Smart Viscaは「BOXIL SaaS AWARD2021」で営業・顧客管理で部門受賞の経験がある名刺管理システムです。
Saleforceと連携し、アカウント配下で管理されるため、セキュリティを重視する企業によく選ばれています。
また、重要な情報を優先的に管理できるプライオリティ機能有しています。そのため、名刺管理を効率化し、業務の生産性向上につなげられます。
myBridge
運営会社 | マイブリッジ株式会社 |
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料金 | 0円 |
公式サイト | https://jp.mybridge.com/home |
myBridjeは、LINEアカウントがあれば、無料で簡単に利用することができる名刺管理システムです。
他の連絡帳サービスと連携でき、Googleの連絡帳に保存したり、Excelファイルでダウンロードしたりも可能です。
また、リアルタイムで名刺交換した相手とのコミュニケーション履歴が一元管理でき、簡単にメール送信やスケジュール調整が可能です。
これにより名刺管理を効率化し業務の生産性向上につなげられます。
ユーザーはスムーズな名刺管理で、時間と手間を節約できるため、ビジネスチャンスの拡大につながります。
CAMCARD BUSINESS
運営会社 | ワウテック株式会社 |
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料金 | スタンダード:月額費用1,700円/ID プロフェッショナル:月額費用2,500円/ID |
公式サイト | https://www.camcard.jp/business/ |
CAMCARD BUSINESSは、全世界で1.1億人以上のユーザー数を誇る名刺管理システムです。
日本語や英語、中国語など17か国語に対応しています。
グループ共有、クラウド同期、CRM連携、CSVエクスポートなどの機能があり、ビジネスに必要な機能を備えています。
ユーザーは、手軽に名刺情報を管理でき、ビジネスのスピードアップや効率化に貢献できます。
また、事業を拡大していく企業にとっては、多言語対応であるシステムを導入することで、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。
トーニチ・ネクスタ・メイシ
運営会社 | 東日印刷株式会社 |
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料金 | 月額660円 |
公式サイト | https://tnexta.com/ |
トーニチ・ネクスタ・メイシは、世界最高峰の技術で名刺のOCR機能の精度を高めている名刺管理システムです。
AI機能によって読み取り精度が大幅にアップし、例えば先方の部署や役職が代わっても、新しい名刺情報を簡単に認識できるなど、便利な機能が搭載されています。
そのため、ユーザーは最新の情報を知れるため、営業活動をスムーズに進められるでしょう。
ホットプロファイル
運営会社 | 株式会社ハンモック |
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料金 | 要問い合わせ |
公式サイト | https://www.hammock.jp/hpr/ |
ホットプロファイルは、営業部門向けの名刺管理システムです。
名刺に紐づけて顧客情報を管理でき、拡張機能でSFAやMA、Web解析を行えるカスタマイズ性を備えています。
商談のプロセスや変化を可視化しながら案件管理ができるため、買う意欲の高い顧客を見つけられます。
営業活動の効率化を図ることができ、事業の拡大がスムーズにできるでしょう。
名刺管理システムを導入するメリット
ここからは、名刺管理システムを導入する4つのメリットを紹介します。
- 名刺検索や登録業務の効率化できる
- 社内全体の情報共有により営業のミスを削減できる
- オンラインでの名刺交換が可能になる
- 外出先でもデータにアクセスできる
名刺検索や登録業務の効率化できる
名刺管理システムの導入により、手入力の手間がかかりません。
従来の名刺管理と比較すると、名刺検索や登録業務が迅速かつ正確に行えるようになります。
名刺の情報を入力する際の手間や時間を大幅に削減できるため、業務効率の向上につながります。
名刺管理まわりの業務に要していた時間を割けるため、より注力すべき業務にコミットできるでしょう。
社内全体の情報共有により営業のミスを削減できる
名刺管理システムの利用により、社内全体へ円滑な情報共有が行えます。スムーズな共有ができれば、営業で起こり得るミスの削減につながります。
例えば、情報が社内で共有されていないと、担当者Aが電話をかけた取引先に別部署の担当者Bもアプローチしてしまうといったことも起こりかねません。
こうした情報共有やアップデートにも、名刺管理システムは有効です。
オンラインでの名刺交換が可能になる
名刺管理システムを利用することで、名刺交換をオンラインで行えます。
特に取引先が遠方にある場合でも、手軽に名刺交換ができます。
また、名刺の情報は交換する度に自動でアップデートされるため、常に最新の情報を社内で共有しながら業務に取り組めるでしょう。
外出先でもデータにアクセスできる
名刺管理システムを利用することで、外出先でも必要な情報にアクセス可能です。
スマートフォンやタブレットなどからアクセス可能であり、必要な情報をいつでもどこでも確認できます。
これにより、営業担当者の業務効率が向上し、顧客とのコミュニケーションがスムーズに行えるでしょう。
名刺管理システム導入のデメリット
名刺管理システムを導入することによるメリットがある一方で、デメリットも2つほどあります。
- ランニングコストがかかる
- 名刺のデータ化に時間を要する
ランニングコストがかかる
名刺管理システムを導入することで、導入費用のみならず、毎月の利用料もかかります。
また、アップデートやセキュリティ対策なども必要になるため、継続的にコストがかかることがあります。
コスト負担の割に機能を生かしきれない場合もあるため、費用対効果を考慮したうえでシステムの利用を検討することが大切です。
名刺のデータ化に時間を要する
名刺管理システムを導入するにあたり、従来の名刺の手動管理から、デジタル化へと移行しなければなりません。
名刺のデータ化には、時間と手間がかかるため、初期段階では業務の遅延が生じます。
数枚ならすぐに済ませられるものの、名刺が数百枚規模と多い場合は、予想以上に時間を要することもあるでしょう。
そこで、効率よく入力できる文字認識機能がついたソフトを利用してみるといった検討をしてみてください。
まとめ:名刺管理システムで営業活動を効率化しよう
名刺管理システムを導入することにより、名刺の管理が効率化され、社内の情報共有や営業上のミスを削減できるなど、多くのメリットがあります。
しかし、ランニングコストがかかったり、名刺のデータ化に時間を要したりなどの注意点も。
そのため、導入前にはコストや業務プロセスの見直し、運用計画を立てつつ、長期的な視点で導入を検討してください。
本記事で紹介した選び方やおすすめの名刺管理システムをもとに、自社の方針に合ったシステムを導入し営業活動を効率化しましょう。