見込み客とは?8つのアプローチ方法や育成のポイントを徹底解説

「見込み客とはどんな顧客?」
「見込み客に対しては、どのようなアプローチ・育成をすれば良いの?」

このような疑問をお持ちなのではないでしょうか。

事業拡大に向けて、今後商品を購入してもらえる可能性のある見込み客へのアプローチと育成は欠かせません。

そこで本記事では、見込客へのアプローチ方法・育成のポイントを解説しています。
ぜひ参考にしてください。

見込み客とは

見込み客とは、自身のニーズを理解しており将来的に自社商材を購入する可能性がある顧客のこと。
マーケティング用語では、「リード」と呼ばれます。

見込客に該当する例として、以下が挙げられます。

  • 自社のメルマガに登録し購読している人
  • 自社のHPを通して問い合わせや資料請求をした人
  • 自社の展示会やイベントに出席した人

また、見込み客との比較対象に「潜在顧客」があります。
潜在顧客とは、見込み客と異なり、自身のニーズを認識しておらず自社の商材についても知らない段階の顧客です。

見込み客と潜在顧客には明確な違いがありますが、両者とも将来的に優良顧客となる可能性があります。

潜在顧客については、こちらの記事でも紹介していますのでぜひご覧ください。

潜在顧客とは?効果的な発掘方法やアプローチのポイントについて徹底解説

見込み客の種類は大きく4つ

一口に「見込み客」と言っても、大きく以下の4種類に分類できます。

  1. まだまだ客
  2. そのうち客
  3. おなやみ客
  4. いますぐ客

まだまだ客

「まだまだ客」とは、現状では自社商材に関心もなく必要性も感じていない見込み客のことです。

全体の約80%を占めるとされており、しっかりと顧客を育成していかなければ商品購入にはつながりません。

メルマガ配信やSNSなどでアプローチしつつ、長期的な目線で関心を集めましょう。

そのうち客

「そのうち客」とは、自社商材に多少の関心はあるものの、必要性は感じていない顧客のこと。全体の約9.5%を占めるとされています。

購入検討段階に至るまでに時間は掛かるものの、アプローチにより自社商材の必要性を徐々に認識してもらうこともできます。

例えばオウンドメディアやメルマガのコンテンツで、自社商材を購入するメリットや購入しないデメリットをわかりやすく伝えることが効果的です。また、自社商材の活用事例やお客様の声を紹介するのも良いでしょう。

おなやみ客

「おなやみ客」とは、自社商材の必要性を感じている一方、何らかの理由で欲しいとまで思えていない顧客のこと。こちらも約9.5%を占めます。

購入を思いとどまる理由は、同業他社商材との比較検討している、予算面での折り合いがつかないなどが挙げられます。

そこで、自社商材にある特徴や強みのPRや適切な予算であるという訴求が効果的です。

ただし過剰なPRは、相手目線「商品を押し付けられている」と感じる恐れがあるため、注意してください。

あくまでも、「顧客の悩みを解消するための手助けをする」というスタンスで働きかけましょう。

いますぐ客

「いますぐ客」は、間もなく実際の顧客になるポテンシャルが高い見込み客のこと。こうした顧客は全体の約1%しかいません。

自社商材の必要性を強く感じているため、決め手があればすぐに購入に至るでしょう。

いますぐ客に対しては、購入や申し込みを促せるランディングページが有効です。商品をスムーズにオファーできる導線作りを行いましょう。

見込み客へのアプローチ方法8つ

それでは、見込客へのアプローチ方法を8つ紹介します。

  1. コンテンツSEO
  2. DM
  3. Web広告
  4. SNS
  5. セミナー・ウェビナー
  6. 展示会
  7. プレスリリース
  8. メルマガ

1.コンテンツSEO

まず、コンテンツSEOです。

コンテンツSEOとは、特定のユーザーが検索したニーズに応える良質な記事型のコンテンツを作成し、SEO評価を高める手法のこと。Googleをはじめとする検索エンジン最適化を目指すうえで最も重要な施策です。

SEO対策とは、Search Engine Optimizationの頭文字をとった語で「検索エンジン最適化」と訳されます。具体的には、Googleなどの検索エンジンでキーワード検索された際に自社のコンテンツを上位に表示させる施策です。

見込み客が検索するであろうキーワードに対してコンテンツを作成すれば、ユーザーの目に触れやすくなります。

見込み客の目を引く有意義なコンテンツを作成し、最終的に資料請求や問い合わせにつなげることを目指しましょう。

2.DM(ダイレクトメール)

DMも有効な手法です。

DMとは、自社商材の魅力を伝えるための印刷物やメールのこと。
視覚的にわかりやすい内容をDMに盛り込むことで、自社商材への関心を引き出すことができます。

従来よりよく使用されている手法の一つです。

3.Web広告

Web広告も見込み客にアプローチできる有効な手法です。

広告の出稿コストがかかるものの、比較的早い段階での成果が期待できるでしょう。

なお代表的な広告は、リスティング広告とディスプレイ広告の大きく2種類。

リスティング広告 ディスプレイ広告
表示場所 検索結果画面 Webページやアプリの広告枠
表示方法 テキスト テキスト・画像・動画
ターゲット 見込みの度合いが高い顧客 見込みの度合いが低い顧客

商材やターゲットに合わせて適切なWeb広告を選定、出稿しましょう。

4.SNS

インターネットが普及している中でSNSは取り入れたい手法の一つです。

SNS最大の特徴は、無料で運用できること。TwitterやInstagramなど、どのSNSも無料で利用できます。

また、Twitterは拡散性、Instagramは画像や動画での発信など、各SNSに強みがあります。

各SNSの強みや注意点を把握したうえで、運用するのが良いでしょう。

5.セミナー・ウェビナー

セミナーやウェビナーの開催も有効です。

セミナーはオフライン、ウェビナーはWeb上で開催するオンラインのセミナーを指します。

セミナーとウェビナーの主な違いは以下のとおり。

セミナー ウェビナー
開催方法 会場に集合 オンライン
コスト 会場費
人件費
宣伝費
(※コストが大きくなりやすい)
マイクやWebカメラなどの機材費
ウェビナー配信の利用料
(※コストは抑えやすい)
集客人数 会場の収容人数による 制限なし
準備・運営 会場予約
受付や案内
資料配布
撤収作業
インターネット環境で配信

それぞれの特徴をおさえたうえで、実施を検討してみてください。

6.展示会

展示会開催も有効です。

展示会に足を運ぶ人も、もとから自社に関心を持つ傾向があります。
したがって、確度の高い見込み客を一度に多く集めることができるのが大きな特徴です。

そこで、デモンストレーションの実施などにより直接的に自社商材をPRできるので、さらに関心を高めてもらえるでしょう。

もちろん展示会開催にあたってはコストが掛かりますが、可能であれば積極的に検討してください。

7.プレスリリース

プレスリリースも選択肢の一つです。

プレスリリースとは、新商品やサービス、新規事業などの企業情報をニュースサイトを通じて発表すること。
商材・サービスの情報や経営情報などを大きなメディアで取り上げてもらえれば、たくさんの人に向けて自社をPRできます。

8.メルマガ

メルマガもアプローチ方法の一つです。
そもそもメルマガは、有意義なコンテンツを登録者へ一斉にメールで配信してコミュニケーションを取る方法のこと。

多くの人に情報を一斉配信できるため、低コストで運用できる点が利点です。

また、ターゲットの性別や年齢・興味などに応じてコンテンツを作成し配信するのも効果的です。

見込み客を育成する際のポイント4つ

では、見込客を育成する際のポイントを4つ紹介します。

  1. 顧客ニーズを明確にする
  2. インサイドセールスを活用する
  3. マーケティング支援ツールを利用する
  4. 顧客行動・反応を分析する

見込み客のニーズを明確にする

まずは、見込み顧客のニーズを明確にすることです。

良い商材を提供しているつもりでも、顧客が求めていなければ購入には至りません。
見込み客が比較検討をする際は「本当に欲しいものか、必要性があるか」という点が最後の決め手になります。

インサイドセールスを活用する

インサイドセールスを活用するのもおすすめです。

インサイドセールスとは、対面ではなくメールや電話などの手法を用いて見込み客とコミュニケーションをとる営業手法のこと。

まずはマーケティング部門が獲得した見込み客をインサイドセールス担当者に渡し、見込みの度合いを高めていきます。
見込みの確度を上げることに成功した際は、営業担当者に引き継ぎ、アポイント獲得を目指します。一方、なかなか確度が高まらない見込み客に関しては、引き続きインサイドセールスによって育成を続けていきます。

インサイドセールスは長期的な営業手法ですが、着実に見込み客を育成していく手法です。

マーケティング支援ツールを利用する

マーケティング支援ツールを利用するのもおすすめです。

マーケティング支援ツール導入により、見込み客の管理や営業活動の管理を自動化・効率化でき、業務の質を上げられます。
下記の表に、代表的なマーケティング支援ツールをまとめています。

マーケティング支援ツール 概要
MA(マーケティング・オートメーション) 各見込み客に合わせた最適なマーケティング活動を実施するためのツール
SFA(営業支援ツール) 営業活動における案件管理や履歴管理などを自動化・効率化できるツール
CRM(顧客関係管理) 顧客情報を一元管理するツール

なお、市場調査を行うにあたってもツールがあります。ツールを活用すると、効率的に顧客のニーズを明確化できます。
おすすめの市場調査ツールはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひご確認ください。

市場調査ツールおすすめ5選!調査に役立つサイト5選も紹介

見込み客の行動・反応を分析する

見込み顧客の行動・反応も分析しましょう。

アプローチをするだけで終わっては、実際に見込み顧客がどのような行動・反応をしているのかまで把握できません。

例えばメルマガを配信した後に、購読者が実際sに問い合わせや資料請求などの行動を起こした場合は、効果的なコンテンツになっていると言えるでしょう。

一方、アプローチに対して全く反応がない場合も少なくありません。

反応のないアプローチを継続するのはコストの無駄になります。

そこで他の方法に切り替える、もしくは手法はそのままでコンテンツのブラッシュアップを行ってみてください。

見込み客の行動や反応に合わせて、アプローチ方法や育成方法を見直すようにしましょう。

まとめ:見込み客には適切な方法でアプローチしよう

見込み客へのアプローチ方法には、本記事で紹介したように多くの選択肢があります。
コスト面や着手のしやすさなどの観点から、自社に最適なアプローチ方法を検討しましょう。一つの方法だけでなく、同時に複数のアプローチ方法を実施するのも効果的です。

また、一口に「見込み客」と言ってもその度合いは人それぞれです。見込み客の種類や個人の属性・関心に合わせてアプローチする重要性を意識しましょう。

潜在顧客と異なり、比較的早い段階で自社の顧客となりうる見込み客。その分、同業他社との競争も激化しますが、適切なアプローチと育成に取り組み、自社サービスを選んでくれる優良顧客へと導きましょう。